税務調査前の下調べ
- 公開日:2015/03/26
- 最終更新日:2015/03/26
税務調査では、訪問する前に対象となる店舗などを見に行ったりします。実際に利用したりもしますが、どういうところをみているのでしょうか。
1.外観などの確認をする
調査対象と決まった後に、調査官は地図などで場所を確認します。
さらに、必要と判断した場合には、調査前に現地へ行って、店舗の外観を見てきます。店舗位置や建物の形状など、出入口、従業員通用口など、また、営業時間や定休日など確認をします。伝票を捨てるなどして、売上金を除外している情報がある場合には、そのエリアのゴミ収集日などの情報も確認をしておきます。
儲かってそうか、申告金額が妥当なのか、外観を元に簡単な推測をしたりすることもあります。
2.実際に利用してみる
外観だけでは、分かりづらいこともたくさんあります。店舗内に入って、その店を利用して初めて分かることもあります。
事前に把握したい項目は、次の通りです。
- 店主本人またはお店の責任者
- 店舗内の配置
- レジなどの利用状況 その他
お店によっては、不自然に思われたりする場合もあります。
例えば、子供向け、女性向けの店舗に男性調査官が行くのは目立ちすぎとなり、実際には、行けません。怪しまれたりして、店主が記憶している場合もでてきます。あくまでも、一般のお客様が利用いている状況に近づけないと意味がありません。そのようなお店には、女性職員の協力をお願いすることになります。実際に利用していただき、情報を収集してくることになります。
3.もう1回行ってみる
上記のように、外観を見たり、実際に利用してみたりしてもまだ、何かあるのではないかと思ってしまう調査官もいます。そんなときは、もう1度行く事もあります。
調査の際、ポイントとなるところについて、あらかじめ情報収集できていれば実際の調査での代表者との質問応答の際、
- 本当のことを言っている
- 嘘を言っている
- 実際は、知っていない
などの、判断、推測ができます。
調査では、いろいろな情報がどのように役立つか考えながら質問をしていきますので、いかに多くの情報を収集することができるか、これが調査結果に影響することになります。
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